企業のIT環境整備において欠かせないのが「キッティング」です。
PCやスマートフォンを購入しただけでは業務に使用できず、ネットワーク設定やソフトウェアのインストール、セキュリティ対策などの初期設定を行う必要があります。
こうした一連の作業を専門業者に委託するのが「キッティング代行サービス」です。
テレワークの普及や人員増強に伴い、IT機器の導入台数が増える中、限られた社内リソースでは対応が難しいケースも少なくありません。
そのような状況で注目を集めているのが、外部にキッティングを任せる「キッティング代行」です。
本記事では、サービスの内容から費用相場、選定のポイントまでを詳しく解説します。
⇒サンクネットのアウトソーシングサービス
⇒スマホ・タブレット端末向けアウトソーシングサービス
・キッティング代行とは
・キッティング代行のメリット
・キッティング代行のデメリットと注意点
・キッティング代行の費用相場
・キッティング代行の手順と流れ
・キッティング代行サービスを選ぶポイント
・サンクネットのキッティングサービス
キッティング代行とは、企業が導入するPCやスマートフォンなどのIT機器について、初期設定から動作確認、ソフトウェア導入までを専門業者が代行するサービスのことです。
つまり「IT機器をすぐに使える状態」に仕上げて納品するものであり、これにより社内で担当者が手作業で設定を行う手間を省くことができます。
キッティング作業にはネットワークやセキュリティに関する知識が必要であり、ミスが発生すれば情報漏洩や業務停止などのリスクが伴います。
そのため、専門業者に委託することで、作業品質を確保しつつスムーズな導入を実現することができます。
1.社内負担の軽減
PC1台の初期設定には、一般的に2?5時間ほどかかるため、数十台・数百台の導入となれば、担当者の工数は膨大です。
キッティング代行を利用すれば、その負担を大幅に削減でき、情報システム部門や総務部門が本来の業務に集中できます。
2.作業品質の均一化
代行業者はマスターイメージを複製する「クローニング」を活用し、複数台を同一設定で一括構築します。
これにより設定漏れやミスを防ぎ、全端末の品質を均一化することができます。
3.短納期対応が可能
専門スタッフによる効率的な作業により、大量導入でも短期間で納品が可能です。
入社シーズンやオフィス移転など、スケジュールがタイトな案件にも柔軟に対応できます。
4.セキュリティの強化
セキュリティソフトの導入・パスワード設定・暗号化処理などを、専門知識を持つ技術者が行うため、情報漏洩リスクを最小限に抑えることができます。
特に機密性の高い業種では重要なポイントとなります。
5.作業スペースの確保が不要
大量のPCを社内で開梱・設定・梱包するには広いスペースが必要になります。
代行サービスを利用すれば、業者の作業場で完結するため、自社で場所を確保する必要がありません。
キッティング代行のデメリットとして、まず費用が発生する点が挙げられます。
一般的な範囲の一例として、PC1台あたり3,000〜6,000円程度という見積もりが多く見られます。
台数が多いほど単価は下がりますが、少数の場合は割高になることもあります。
また、外部委託である以上、自社の細かな運用ルールを完全に反映できない場合があります。
業務に合わせた設定要件を事前に明確化し、仕様書として提示しておくことが重要です。
さらに、委託先が扱う情報には機密性の高いデータが含まれるため、セキュリティ体制の確認も欠かせません。
キッティング代行の費用は、作業内容や依頼台数によって変動します。
一般的な目安は以下の通りです。
機器種類 費用相場(1台あたり)
PC 3,000〜6,000円
スマートフォン・タブレット 1,000〜2,000円
ネットワーク機器 5,000〜10,000円
大規模案件(数百台以上)では、ボリュームディスカウントが適用され、1台あたりの単価が下がる場合もあります。
また、情報システム部門の業務を包括的に請け負う定額制プラン(月額5〜10万円程度)などを提供している業者もあります。
1.要件ヒアリング・見積り
端末の台数、設定内容、納期などを打ち合わせ、最適な作業計画を立てます。
2.マスターPCの作成
標準環境を設定したマスター端末を作成し、それを基にクローニングを実施します。
3.キッティング作業
OSインストール、セキュリティ設定、アプリ導入、ネットワーク設定などを行います。
4.動作確認・品質チェック
全端末の起動確認やログインテストを実施し、不具合を検出・修正します。
5.ラベル貼付・梱包・納品
資産管理用ラベルを貼付し、納品先ごとに梱包して出荷します。
必要に応じて現地設置にも対応します。
6.アフターサポート
納品後のトラブルや設定変更にも対応可能な業者も多く、運用面のフォロー体制を重視する企業が増えています。
1.対応規模と納期
業者によって対応できる台数や納期が異なります。
特に数百台規模の案件では、処理能力と納期遵守実績の確認が欠かせません。
小規模案件の場合は「最低台数制限」にも注意が必要です。
2.サービス範囲
キッティングのみを請け負う業者もあれば、機器調達から資産管理・回収までワンストップで提供する業者もあります。
導入後のサポート範囲を含めて比較検討すると良いでしょう。
3.セキュリティ体制
監視カメラの設置、入退室管理、作業記録の保持など、情報管理体制を明示している業者を選ぶことが望ましいです。
必要に応じて現地での作業対応可否も確認しておくと安心です。
4.実績と信頼性
過去の対応実績や導入事例を確認し、自社と同規模・同業種の案件経験があるかをチェックしましょう。
特に大企業や官公庁の取引実績がある業者は信頼性が高い傾向にあります。
5.料金体系の透明性
見積もり時に「基本料金」「オプション費用」「運送費」などを明確に提示してくれる業者を選ぶことが重要です。
複数社から見積もりを取り、総コストを比較することをおすすめします。
業務の効率化と品質の安定を図るうえで、キッティング代行は今や多くの企業にとって欠かせない選択肢となっています。
サンクネットでは、パソコンやスマートフォン、タブレット、サーバーなど各種IT機器のキッティングに対応する専門サービスを提供しています。
中古端末の調達から、初期設定・キッティング、日々の運用を支えるヘルプデスクまで、365日24時間体制で対応可能。
端末導入から運用・管理までの業務負担を軽減し、企業のICT活用を支援します。
開梱からアプリインストール、ネットワーク設定、動作確認まで一貫対応し、機器をすぐに使用できる状態で納品します。
全国対応・24時間体制のほか、高度なセキュリティ設備やプライバシーマーク取得など安全性にも注力。
短納期や個別要望にも柔軟に応え、進行管理やサポート業務も含めたワンストップサービスが特長です。
信頼性・実績ともに高く、スポットでの依頼や数台のみのキッティングも柔軟に対応しています。
台数が少なくても依頼できるため、小規模導入でも利用しやすいのが強みです。
また、関東・新潟の物流センターとの連携、ITサポート事業部門との連携、印刷・撮影のラボなども組み合わせて、複合的で付加価値の高いサービスを実現します。
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